Danajon環礁近辺から集められた魚網は重量を測定し梱包してから、Aquafil社に出荷・再生利用されます。
画像 © Claudio Contreras Koob/ iLCP
フィリピンの Net-Works
中央フィリピンのDanajon環礁は世界で6 ヶ所しかない二重堡礁の一つであり、世界の海洋生物の多様性が発祥したゆりかごの中心にあります。 ダナジョン・バンクにある40 もの島のコミュニティはその生活を完全に海に頼っています。現地の住民には持続可能な廃棄物処分の手段がなく、Danajon環礁で毎年廃棄されるナイロン製の網の長さは地球を1.5 回めぐる距離だと推定されています。 乱獲と汚染は重大な環境的損害を堡礁に与えており、コミュニティの漁獲高は激減し,一般的な世帯収入は一日あたり6.50 ドルしかありません。廃棄された網は魚を捕らえて殺し続けるため(ゴーストフィッシング) この問題をさらに悪化させており、魚が依存している生息環境にとって有害となっています。 こうしたすべての理由により、Danajon環礁は2012 年にNet-Works が行った初の試験にとって理想的な場所でした。 現地のパートナーによるきわめて貴重な支援のおかげで、チームはこの地域で10 ヶ所の回収サイトを立ち上げ、現在では回収サイトがさらに4 つ増えて、バンタヤン諸島の付近にまで活動を拡大しています。 Net-Works が採用されて一般のプログラムになるに従い、コミュニティの人々はもはや廃棄された漁網を海洋生息地に投棄しなくなり、コミュニティとその自然環境により適した未来を 描き出しています。